- ビットコインの手数料が高い理由
- 取引する場所で手数料が違う理由
- どんな種類の手数料があるか
- 手数料を安くする方法
この記事では、ビットコインの取引にかかる手数料について詳しく解説します。
ビットコインの取引や送金する際の手数料が高いなと感じたことはありませんか?
- なぜビットコインの手数料は高いのだろうか?
- どうして取引する場所で手数料が違うの?
といった疑問を解決します。
さらに、ビットコインの手数料はいくらが適切なのか調べる方法も紹介していきます。
なぜ?ビットコインの手数料が高いと感じるのか
ビットコインの手数料が高くなる理由
ビットコイン取引の手数料が高いと感じる理由はいくつかあります。
それは、ビットコインの仕組みが大きく関わっています。
ここではビットコイン(BTC)の手数料が高いと感じる理由をビットコイン独自のものと取引所で起きる問題にわけて解説していきます。
ビットコイン送金時に手数料が発生する理由
ビットコインを送金する際、手数料が発生するのは、取引をネットワークに記録するためです。
この記録作業はマイナーと呼ばれる人たちが行い、その報酬が手数料となります。
マイナーは、複雑な計算処理によって取引の正当性を検証し、ブロックチェーンという公開台帳に記録します。
この一連の作業によって、ビットコインの取引は安全に、そして透明性をもって行われるのです。
ビットコインとは何なのか、どんな仕組みなのかについては以下の記事で詳しく解説しています。
ネットワークの混雑状況が手数料に影響する理由
ビットコインネットワークが混雑すると手数料が上がる
ビットコイン(BTC)のトランザクション(ブロックチェーン上の取引データ)の混雑状況が手数料に影響するのは、ネットワークの処理能力に限りがあるためです。
多くの人が同時にビットコインを送金しようとすると、ネットワークは混雑します。
この時、マイナー(処理する人)はより高い手数料を支払う取引を優先的に処理するため、手数料を高く設定しないと、自分の取引がなかなか承認されないという状況が生まれます。
これは一般道と高速道路のような関係で、早く目的地に着きたい車は、料金を支払って高速道路を利用するイメージです。
ネットワーク手数料が変動する理由
ネットワーク手数料が変動するのは、需要と供給のバランスによって決まるからです。
ビットコイン(BTC)のネットワークは、一定時間内に処理できる取引の数に上限があるとお伝えしてきました。
送金したい人が多い時間帯や、市場が大きく動き、売買が活発に行われている時などは、手数料が高くなる傾向があります。
取引所のビットコインの手数料が高いのはなぜ?
取引所の手数料が高いのはなぜ?
取引所ごとにビットコイン(BTC)の手数料が異なります。
これは、各社が提供するサービス内容や運営コストが異なるからです。
例えば、CoincheckやBITPOINT(ビットポイント)のように取引所での売買手数料が無料のところもあれば、ビットバンクのようにMakerとTakerで手数料が異なる場合があります。
取引所名 | 取引手数料(取引所形式) |
---|---|
Coincheck | 無料 |
BITPOINT(ビットポイント) | 無料 |
ビットバンク | -0.02% (Maker), 0.12% (Taker) |
取引所ごとに手数料が異なる理由
取引所ごとに手数料の設定が異なるのは、運営方針や提供するサービス内容が異なるためです。
例えば、取引所によっては、高度なセキュリティ対策に力を入れていたり、豊富な種類の仮想通貨を取り扱っていたりします。
この点は身近なスーパーマーケットなどに置き換えて考えるとわかりやすいでしょう。
Aスーパー | Bスーパー |
---|---|
たまご150円 トイレットペーパー500円 | たまご200円 トイレットペーパー400円 |
暗号資産(仮想通貨)取引所もどこが一番イイ!という基準は人それぞれ変わってくるということです。
アルトコインが頻繁に追加される取引所を好む人もいれば、ビットコイン(BTC)の取引量が多いところを好む人もいます。
取引所の利用者が多いほど、取引が成立しやすくなるため、手数料を低く設定し利用してくれるユーザーを獲得しようと様々なアプローチをしています。
選択する取引形式で手数料が変わる理由
取引所形式の売買手数料が安い
選択する取引形式によって手数料が変わるのは、取引所が提供するサービスの種類が異なるためです。
ここでは言葉の定義を整理しておきましょう。
- 取引所について
-
「取引所」という言葉が、暗号資産(仮想通貨)を取り扱う会社(交換業者)そのものを指す場合と、「取引所形式」の取引方法を指す場合があります。
しかし、この「取引所」という名称は混同されることが多く、文脈によって異なる意味で使われるため混乱を招くことがあります。
本来は、「交換業者」は会社名を指し、「取引所」はその中で提供される取引形式を指します。
項目 | 内容 | 取引相手 |
---|---|---|
暗号資産(仮想通貨)交換業者 | 例 CoincheckやBITPOINT | |
販売所 | 販売所形式の取引 | 暗号資産(仮想通貨)交換業者と利用者 |
取引所 | 販売所形式の取引 | 利用者同士 |
言葉の定義ちょっとややこしいですよね。
販売所形式は、交換業者を相手に取引を行うため、操作が簡単で初心者にも扱いやすい一方、スプレッドが広く設定されていることが多いです。
一方、取引所形式は、ユーザー同士で直接取引を行うため、手数料を抑えられることが多いものの、ある程度の知識や慣れが必要というデメリットもあります。
ビットコインは自分のものじゃない!?
ビットコインが自分のものになるタイミング
ここでは暗号資産(仮想通貨)交換業者で取引したビットコイン(BTC)について、少し踏み込んで考えてみましょう。
ビットコインの所有権と管理の仕組み
暗号資産(仮想通貨)交換業者でビットコインを購入すると、購入したビットコインは交換業者のサービス内で管理されます。
これは銀行のATMでお金を預けるのと似ています。
預けているだけでは、本当の意味でのビットコインの持ち主にはなれないんです!
ビットコインを自分のものにするためには「秘密鍵」という特別な暗証番号が必要だからです。
暗号資産(仮想通貨)交換業者に預けている場合、秘密鍵は交換業者が管理していて、私たちは持っていません。
本当の意味でビットコインを自分のものにするには、ハードウェアウォレットというUSBメモリのような専用の保管場所に移す必要があります。
ハードウェアウォレットに移すと、秘密鍵も自分で管理できるようになり、より安全にビットコインを保管できます。
自分で管理することで、より安全にビットコインを保管できるようになりますよ!
ただし、移動する際には送金手数料がかかります。
次の章では、暗号資産(仮想通貨)交換業者で主に設定されている手数料について詳しくみていきましょう。
知っておきたい4つのビットコイン手数料
取引所で必要な4つの手数料
ビットコインの取引には様々な手数料の種類があります。
ここではビットコインの取引に関する手数料を細かく見ていきましょう。
覚えておきたい主な手数料と対策
ビットコインの取引において、主に4種類の手数料があります。
- 取引手数料
- ビットコインの売買時に発生する手数料です
- 販売所形式は主にスプレッドが手数料になります
- 入金手数料
- 自身の銀行口座から交換業者の口座へ日本円を入金する際にかかる手数料です
- 銀行振込は振込手数料が発生することがあるのでネット銀行を使いましょう
- 出金手数料
- 交換業者の口座から自身の銀行口座へ日本円を出金する際にかかる手数料です
- 金額は交換業者によって異なります
- 送金手数料(ネットワーク手数料)
- 保有しているビットコインを別のアドレスへ送付する際に発生する手数料です
- 送金手数料は交換業者によって大きく違います
ビットコイン取引に関する手数料の内訳
手数料の内訳は交換業者によって異なりますが、一般的には以下のようになっています。
手数料の種類 | 概要 |
---|---|
取引手数料 | ビットコインを売買する際にかかる手数料。 取引所形式ではMaker/Takerで異なる場合がある |
入金手数料 | 銀行振込みや仮想通貨の入金に関する手数料。 無料の取引所が多い |
出金手数料 | 日本円の出金時にかかる手数料。 |
送金手数料 | 保有しているビットコインを他のウォレットや取引所に送金する際にかかる手数料。 交換業者によって無料~10,000円程度の差がある。 |
1回の操作で大きくかかる手数料は、「出金手数料」と「送金手数料」です。
BITPOINT(ビットポイント)は出金も送金も手数料がかからない交換業者です。
これから作る人はBITPOINT(ビットポイント)の評判などを確認してから開設してくださいね。
手数料を抑えてビットコイン取引をするには
取引所の手数料を比較する
取引所の手数料を比較する
手数料を抑えるためには、複数の取引所の手数料を比較検討することが重要です。
取引所名 | 取引手数料(BTC 現物/取引所) | 入金手数料(日本円) | 出金手数料(日本円) | 送金手数料(BTC) | 公式サイト |
---|---|---|---|---|---|
コインチェック | 無料 | 無料 | 407円 | 0.0005 BTC | コインチェック |
BITPOINT | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | BITPOINT |
ビットバンク(bitbank) | -0.02% (Maker) / 0.12% (Taker) | 無料 | 550円 | 0.0006 BTC | ビットバンク |
OKCoinJapan | -0.05%~-0.07% (Maker) / 0.10%~0.14% (Taker) | 無料 | 330円 | 0.0005 BTC | OKCoinJapan |
表のように、交換業者によって無料~数千円の手数料が設定されています。
ご自身がどのような使い方をするかによって選ぶ基準が変わってくるため、「頻繁に売買するのか」「出金が多くなるのか」など使う前に想像してみるとよいでしょう。
コインチェック
- 取引手数料は無料ですが、出金手数料がかかります。
BITPOINT
- 取引手数料、入金手数料、出金手数料、送金手数料がすべて無料です。
bitbank
- 取引所形式での取引では、Makerとして取引を成立させると手数料がもらえる場合があります。
OKCoinJapan
- 取引所形式での取引では、Makerとして取引を成立させると手数料がもらえる場合があります。
手数料が安い方法を見つける
ビットコインのスプレッドが広かったり、送金手数料が高いのは、利用している交換業者の手数料設定によるためです。
ビットコインの手数料を安く抑える方法を見て行きましょう。 例えば、販売所でビットコインを購入すると、スプレッドが取引所よりも広いため手数料が高くなることがあります。
販売所は、お店のように誰でも簡単に買えるのが良い点です。
しかし、その分、手数料がプラスされているわけです。
手数料を抑えるならたいなら、取引所でビットコインを買うのがおすすめです。
ビットコインを自分のウォレットなどに送る時も手数料がかかります。
本来、ビットコインネットワークの混雑状況によって手数料が変わるものですが、交換業者の送金手数料は一律で設定されています。
ビットコインの送金手数料は0.0005~0.0006BTC(7,500円~9,000円)ほどで設定されています。※2024/12/29のBTCレートで計算
交換業者に預けておくのではなく、自分で管理するウォレットへ送金を想定しているなら送金手数料を「無料」で設定しているところを選びましょう。
これらのことを利用前に知っておくと、対策が考えられるためビットコインの手数料を安く抑えられます。
販売所のスプレッドで損失は出るのか
販売所でビットコイン(BTC)を買うと、手数料の代わりにスプレッドが広く設定されています。
交換業者は購入価格と販売価格に差をつけていて、この差額のことを「スプレッド」と呼びます。
簡単に買える分、お店側の手数料を乗せているというわけですね!
ビットコインの場合、国内の交換業者では購入価格に対して約3.0%~6.0%ほどの手数料となっていることが殆どです。
保有期間が1ヶ月以上の長期で考えると、ビットコインの価格変動に比べ、手数料はそれほど大きな影響を与えません。
長期投資する人で、「色々めんどうだな~」と感じる人は販売所でもいいと思いますよ!
送金手数料が安い時間帯を見つける
これは自分が管理するウォレットに移動してからの話になりますが、ネットワークが混雑している時間帯は手数料が高騰します。
このガス代(fee)と呼ばれる手数料は特にイーサリアム(ETH)が高額でよく話題に上がります。
そのため、比較的ネットワークが空いている時間帯を狙って取引を行うことで、手数料を抑えられる場合があります。
ビットコインネットワークの状況は以下のサイトで確認できます。
仮想通貨は手数料の仕組みを覚えることが大切
ビットコイン(BTC)や他の仮想通貨は、ブロックチェーン上で動作しており、実際の取引には「ガス代」と呼ばれる手数料がかかります。
交換業者は、この手数料に加え、運営コストを賄うための手数料を設定しなければいけません。
これらは安定したサービス提供に必要な仕組みです。
手数料を理解することがビットコイン成功の第一歩
手数料をしっかりと理解することは、ビットコイン取引を成功させるための第一歩です。
交換業者内で行う取引などは、決められた手数料を支払うだけで済みますが、自身で管理するウォレットに移動したら、ネットワークの混雑状況を確認する必要があります。
ビットコイン(BTC)の手数料は比較的安価ではありますが、イーサリアム(ETH)など他のチェーンに関しては特に注意が必要です。
手数料は、利益を左右する重要な要素です。
手数料の種類や仕組みを理解することで、無駄なコストを抑え、より効率的な取引を行いましょう。
よくある質問(FAQ)
- ビットコインの取引手数料はなぜ発生するのですか?
-
ビットコインの送金時に手数料が発生するのは、取引の記録をネットワークに残すためです。この作業はマイナーと呼ばれる人たちが担当し、その報酬が手数料となります。
- 取引所によって手数料が違うのはなぜですか?
-
取引所ごとに運営方針や提供するサービスが異なるため、手数料の設定も異なります。セキュリティ対策や取り扱う仮想通貨の種類などが影響しています。
- ビットコインの送金手数料を安くする方法はありますか?
-
手数料が無料な取引所を選んだり、取引が比較的少ない時間帯を選んで送金したりする方法があります。また、まとめて入出金を行うことも手数料を抑えることに繋がります。
- 販売所と取引所で手数料はどのように違うのですか?
-
販売所は取引所を相手に取引を行うため操作が簡単ですが、手数料が上乗せされていることが多いです。一方、取引所はユーザー同士で直接取引を行うため、手数料を抑えられる傾向があります。
- 手数料を抑えるために、他にできることはありますか?
-
手数料が安い他の仮想通貨を利用して送金し、受取り後ビットコインに交換する方法もあります。ただし、この場合は送金に利用する仮想通貨の価格変動リスクも考慮する必要があります。
まとめ
この記事では、仮想通貨ビットコインの手数料について、理由、種類、具体的な対策方法までを解説しました。
- ビットコインの手数料が高いと感じる理由はネットワークの混雑状況に左右される
- 交換業者によって手数料は異なる
- 4つの手数料は対策可能
手数料を理解することは、ビットコイン取引を始める上で非常に重要です。
この記事を参考に、手数料を比較検討し、ご自身に合った取引所や取引方法を見つけて、効率よくビットコイン投資を始めましょう。