- パンケーキスワップのファーム（Farms）の基本的な仕組みと使い方
- LPトークンの作成方法とファーミングの具体的な手順
- ファーミングに伴うリスク（インパーマネントロス）とその回避策
- 獲得した利息（CAKE）の効率的な運用方法
仮想通貨の世界で話題のDeFi、その中でもパンケーキスワップのファーミングを使ってみたいですか？
ファーミングは高利回りの魅力的な仕組みですが、初心者には難しそう…
この記事では、ファーミングの基本から具体的な手順、さらにはリスク管理まで、画像付きでわかりやすく解説していきます。
CAKE-BNBペアを例に、実際の操作方法を細かく紹介。
パンケーキスワップ（PancakeSwap）はCAKEとBNBを使うため、ビットバンクの口座開設しておきBNBを準備しておきましょう。
ファーム（Farms）は2種類の仮想通貨を組み合わせ、預ける（流動性を提供）ことでパンケーキスワップ（PancakeSwap）のガバナンストークン（$CAKE）が利息として受け取れます。
スワップなど色々な使い方はコチラの記事で確認できます。
それではパンケーキスワップ（PancakeSwap）のファーミングの始め方について詳しく解説していきます。
この記事を書いた人
- ファイナンシャルプランナー
- 証券外務員1種
- DCプランナー2級
- 宅地建物取引士（宅建）
- 仮想通貨: 約1,000万円
- 株式・投資信託: 約1,000万円
- 金・プラチナ: 約100万円
投資スタイルはドルコスト平均法をメインでコツコツ派です。無理なく継続出来る投資が好きです。
記事内容は投資初心者の頃の気持ちを忘れずに執筆しています。
お仕事の依頼・ご相談はお問い合わせからお待ちしております。
パンケーキスワップ（PancakeSwap）でファームの始め方
ここからパンケーキスワップ（PancakeSwap）のファーミングのやり方を詳しく解説していきます。
実際に作業する前に一連の流れを大まかに理解しておくとこの後がスムーズになります。
ファーミングの流れ
バイナンスコイン（BNB）はファームの手数料に必要なので必ず用意しましょう。
2種類の仮想通貨を1つのLPトークンにします。
自動で複利運用が出来るのは単体で預ける「Syrupプール」にあります。
ファーミングするペアを決める
まずはLPトークンの利息から確認しておきましょう。
年率は流動性の状況によって変動があります。
また、高い利息のLPステーキングはリスクがあるので注意が必要です。
※リスクについてはコチラ
「並び替え」で好きな順番に変更することができます。
年率は仮想通貨の組み合わせによって変化していきます。
年率が高いということは、流動性が低いため提供して欲しいということになります。
今回の場合ですと「WOM-BUSD」の組み合わせで「320.72%」と破格の年率です！
ですが！
BUSDはステーブルコインで米ドルと連動した通貨ですが、WOMは草コインです。
WOMの価格変動が激しいとも予想できます。
LPトークンを作るときは知名度・流動性の高い組み合わせを選ぶのがおすすめです。
今回はパンケーキスワップ（PancakeSwap）のガバナンストークン（CAKE）とBinance（バイナンス）のガバナンストークン（BNB）をLPにしていきます。
流動性（Liquidity）LPトークンの作り方
どの組み合わせの流動性を提供するか決めたら、LPトークンを作っていきましょう。
２種類の仮想通貨を「ペア」にすることで流動性を提供します。
LPトークンは「LPを組む」とも言われます。
LPトークンを預ける（ステーキング）すると利息として「CAKE」が受け取れます。
LPトークンの作り方
今回はBNBとCAKEのLPトークンを作っていきます。
組み合わせを選択したら「流動性の追加」をクリックします。
1：1と言っても自動で計算してくれます。
今回、CAKEを持っていない状態です。
持っているBNBとCAKEが1：1になるように自動計算してくれます。
CAKE側は入力しなくてもオッケーです。
BNBの数量を入力したら「供給」をクリックします。
サプライの確定をクリックします。
ガス代（fee）が表示されます。「確認」をクリック。
「Add Cake-LP to Wallet」でメタマスクに追加。
「トークンを追加」をクリックします。
LPトークンの処理が完了するとレシートが発行され取引の詳細確認ができます。
ファーム（Farms）LPトークンを預ける
ファーミングのやり方について解説していきます。
LPトークンをファームに預けると「ファーミング報酬」が受け取れます。
パンケーキスワップ（PancakeSwap）の「ファーミング報酬（利息）」はCAKEで受取る点は抑えておきましょう。
ファーミングのやり方
CAKE-BNBのLPを作りました。
CAKE-BNBのファームを有効にしましょう。
メタマスクが立ち上がるので「確認」をクリックして権限を与えます。
「LPをステーキング」をクリックします。
CAKE-BNBのLPを全てステーキングします。
メタマスクでガス代（fee）を確認します。
表示されている「年率（APR）」にならって、$CAKEが増えいていきます。
報酬は「収穫（Harvest）」から回収していきます。
忘れずに収穫をしましょう！
ナビゲーターLPトークンを作ってファーミング完了です！収穫が楽しみですね！
これでLPトークンを作り、ファーミングまでが完了です。
時間とともに収穫できるCAKEが増えていきます。
収穫を楽しみましょう。
【必読】ファーミングのリスクについて
ファーミングを使う上でインパーマネントロスと年率に変化が起こることは知っておきましょう。
ファーミングのリスク
- 年率の変化
- インパーマネントロス
- インパーマネントロスの回避方法
年利（利息）の変化
まずは、年率の変化について。
ファーム（Farms）には組み合わせによって年率100％を大きく超えるものもあります。
無名な通貨のため、プールの中に十分な数量が集まっていない可能性があるため利率を高く設定しているとも考えられます。
十分に数量が集まり始めると年率が変化するので気をつけましょう。
更に、インパーマネントロスに繋がる話になりますが、無名通貨は激しく価格変動します。
そのため、インパーマネントロスが発生する可能性が非常に高くなります。
インパーマネントロスについてかんたんに解説していますね。
インパーマネントロスが発生することがある
インパーマネントロスはLPトークンを作るDeFiでは起きることなので、他でも流用できる知識になります。
パンケーキスワップでは、「1：1」の割合でLPを組みます。
トークン同士の価格差が大きくなることで、インパーマネントロスが発生します。
例えば「ビットコイン（BTC）：USDT」のLPトークンを作ったとしましょう。
| 通貨 | 数量 | 価格 |
|---|---|---|
| ビットコイン（BTC） | 1BTC | $20,000 |
| USDT | 1USDT | $1 |
予算が400ドルあり、LPトークンにしたいときは0.01BTC：200USDTで作ります。
インパーマネントロスとは、「LPトークンにした場合」と「何もせず持っていた場合」を比較して生じた差額のことをいいます。
今回の例の場合、ビットコイン（BTC）価格は変動幅がありますがUSDTはステーブルコインのためそれほど変動はありません。
ビットコイン（BTC）価格が大きく上昇し、USDTの価格に変化が無い場合BTC側で数量の調整をされ同価値を維持します。
価格下落のときも同様に調整が入ります。
| 変動率 | 損失割合 |
|---|---|
| 1.25倍の変動 | 0.6%の損失 |
| 1.50倍の変動 | 2.0%の損失 |
| 1.75倍の変動 | 3.8%の損失 |
| 2倍の変動 | 5.7% の損失 |
| 3倍の変動 | 13.4%の損失 |
| 4倍の変動 | 20.0%の損失 |
| 5倍の変動 | 25.5%の損失 |
LPトークンにせず、ガチホしていた場合と比較してこのような損失割合になることが予想されています。
インパーマネントロスを避ける方法
インパーマネントロスを避ける方法として2つあります。
- 価格変動が少ない通貨同士のLPトークン
- 同じ値動きの仮想通貨同士のLPトークン
価格変動の少ない通貨同士としてステーブルコインがあります。
USDT：USDCのLPはステーブルコイン同士のため両者の価格変動幅は一緒又は多少の差になります。
なぜなら、両者は米ドル価格に連動するよう設計されいる通貨同士のためインパーマネントロスは最小限で済みます。
ステーブルコインは様々存在するため、何を裏付け資産として発行しているのかしっかり確認しておきましょう。
ステーブルコインもペッグが外れる（価格が連動しなくなる）可能性があるため裏付け資産はとても重要です。
似ている価格変動で推移する仮想通貨同士
相関性の高い通貨はありますが、全く同じ動きをする通貨は無いのは理解しておきましょう。
「対象通貨に関連する仮想通貨は何だろ？」と発想を巡らせてみるのもリスクヘッジの1つになります。
例えば
ユニスワップはイーサリアム上に展開しているdAppです。
全く同じではありませんが、イーサリアム（ETH）と相関性がそれなりにあります。
青線：イーサリアム（ETH）
パンケーキスワップ（PancakeSwap）は、BNB：CAKEが同様の組み合わせになります。
相関性はありますが、両者別々の値動きをする以上はインパーマネントロスが発生することは理解しておきましょう。
獲得した利息を更に増やす
ファーム（Farms）で獲得した利息（CAKE）を更にステーキングすることができます。
CAKEを単体で預け入れ、複利効果もあり効率的に増やしていけます。
パンケーキスワップ（PancakeSwap）のプール（ステーキング）の使い方はコチラを参考にどうぞ。
よくある質問
- インパーマネントロスを避ける方法はありますか？
-
ゼロ（0）にすることは出来ませんが、最小限に抑えることはできます。
ステーブルコイン同士のLPを作り、ファーミングすることでインパーマネントロスリスクを最小限に抑えながら利息を受取ることができます。
- 利息のCAKEは自動で再投資されますか？
-
ファーム（Farms）で収穫したCAKEは自動で再投資されません。
SyrupプールのCAKEロックステーキングは利息が自動で再投資され複利効果が得られます。
- 初めてファーミングするのにおすすめなLPは？
-
大きなインパーマネントロスが発生する可能性が極めて低いため、ステーブルコイン同士のLPがおすすめです。
パンケーキスワップ（PancakeSwap）のStableSwapは3つの組み合わせがあります。
- USDTーUSDC
- USDCーBUSD
- USDTーBUSD
まとめ
この記事ではパンケーキスワップ（PancakeSwap）のファーム（Farms）の使い方について詳しく解説してきました。
ファーミングの始め方
- ファーミングするペアを決める
- LPトークンを作る
- LPトークンをステーキング
- 利息（CAKE）を収穫する
ステーキングしたら定期的に利息の収穫をしましょう！
ファーミングは高利回りの反面、組み合わせる通貨によってインパーマネントロスなどのリスクがあることを踏まえて楽しみましょう！