仮想通貨ウォレットとは? | 特徴・仕組みを解説

仮想通貨ウォレットとは?
この記事でわかること
  • 仮想通貨ウォレットの基本的な役割(デジタル資産の保管方法)
  • ウォレットの種類(コールドウォレット、ホットウォレット)
  • 秘密鍵、公開鍵、リカバリーフレーズの重要性と管理方法
  • 取引所保管と自己管理の違い、それぞれのメリット・デメリット

仮想通貨ウォレットって何?なぜ必要なの?

この記事では、そんな疑問にお答えします。

仮想通貨ウォレットの基本から、コールドウォレットとホットウォレットの違い、さらに秘密鍵やリカバリーフレーズの重要性まで、初心者にもわかりやすく解説。

取引所に預けるのと自分で管理するのはどう違う?

取引所が「絶対に安全とは限らない」というのが結論です。

それぞれのメリット・デメリットも詳しく説明します。

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ナビゲーター

この記事を書いた人

資格
  • ファイナンシャルプランナー
  • 証券外務員1種
  • DCプランナー2級
  • 宅地建物取引士(宅建)
投資ポートフォリオ
  • 仮想通貨: 約1,000万円
  • 株式・投資信託: 約1,000万円
  • 金・プラチナ: 約100万円
自己紹介

投資スタイルはドルコスト平均法をメインでコツコツ派です。無理なく継続出来る投資が好きです。

記事内容は投資初心者の頃の気持ちを忘れずに執筆しています。

お仕事の依頼・ご相談はお問い合わせからお待ちしております。

目次

仮想通貨ウォレットとは?仕組みや特徴を解説

仮想通貨ウォレットとは?

仮想通貨投資を始めたばかりの人は殆どが、取引所に預けていると思います。

仮想通貨ウォレットとは何なのか?

ここから詳しく解説していきます。

仮想通貨やNFTのお財布

仮想通貨ウォレットは仮想通貨やNFTの管理ができるお財布(電子財布)です。

仮想通貨やNFTはデジタルデータで、基本的に現物を保管しません。

デジタルデータを仮想通貨ウォレットで管理し、高いセキュリティの中で保管することが可能となります。

仮想通貨ウォレットは秘密鍵を管理し、保管します。

秘密鍵は絶対に秘密鍵を他人に教えてはいけません。

銀行やクレジットカードの暗証番号を教えることと同じで、かんたんに仮想通貨を引き出せてしまいます。

ウォレットによっては、仮想通貨の送金や受け取り以外も可能です。

仮想通貨の交換も出来る仮想通貨ウォレットもあります。

  • 長期で保有するのか
  • 直ぐに送金予定がある

保有期間よって最適なウォレットが変わります。

ブロックチェーンとは

仮想通貨の取引は全てブロックチェーン上に記録されています。

これは分散型台帳と呼ばれるもので、取引の全てが記録され誰でも全ての取引履歴を確認することができます。

取引が1つのブロックに保管されていて、ブロックチェーン上で管理されていて改ざん(変更)が出来ない点が透明性と信頼性の高さの裏付けになっています。

リカバリーフレーズと秘密鍵で厳重に管理されている

仮想通貨ウォレットの仕組みはリカバリーフレーズと秘密鍵で厳重に守られています。

リカバリーフレーズと秘密鍵は混同しがちですが、全く性質が違うものです。

ここでは個別に解説していきます。

リカバリーフレーズとは?

仮想通貨ウォレットの仕組みには、リカバリーフレーズ(シードフレーズ)があります。

リカバリーフレーズ(シードフレーズ)とは、ウォレットのバックアップです。

どんな時に使う?

  • 新しいパソコンにした
  • ブラウザを変更した
  • 新しいウォレットを買った

このようなときにリカバリーフレーズを使い、ウォレットを復元します。

ウォレットの中にイーサリアムチェーン(ETH)やポリゴンチェーン(MATIC)など複数あってもリカバリーフレーズがあれば復元できます。
※チェーンの追加は都度行います。

リカバリーフレーズは12個又は24個の英単語がランダムに並びます。

ウォレットを新規作成したときに表示されるので必ずメモを取りましょう。

秘密鍵とは

仮想通貨ウォレットの秘密鍵とは、資産の移動をするときに使うパスワードです。

秘密鍵は仮想通貨を送金する際の電子署名(シングルシグ)として使われます。

署名とは、その資産は自分のものであるという証明です。

仮想通貨自体には、個人情報は紐付いていません。

個人情報の紐付けで所有者を証明するのではなく、秘密鍵を使って証明します。

秘密鍵を第三者に教えてしまうとウォレットの中身を勝手に送金されてしまいます。

被害の中で一番多いのが、リカバリーフレーズ・秘密鍵を第三者に教えてしまい資金やNFTが全て抜かれたケースです。

仮想通貨ウォレットの「リカバリーフレーズ」と「秘密鍵」は

  • リカバリーフレーズ=別環境でウォレットの復元
  • 秘密鍵=資産の移動

このような目的で使用するもので、リカバリーフレーズと秘密鍵は絶対に誰にも教えないように注意してください。

マルチシグとは?

仮想通貨ウォレットの秘密鍵は署名であると解説してきました。

秘密鍵は1人で電子署名(シングルシグ)を行いますが、マルチシグは複数で署名します。

マルチシグは仮想通貨取引所のウォレットで使われている電子署名の方法です。

署名を複数にすると、1人の単独行動で資産の移動が出来ず不正流出を防げます。

仮想通貨取引所選びは、必ず「マルチシグ」を採用しているところにしましょう。

ウォレットアドレスとは?

仮想通貨ウォレットには「ウォレットアドレス(公開鍵)」と呼ばれるものがあります。

ウォレットアドレス(公開鍵)は銀行でいうところの「口座番号」です。

公開アドレスを人に教えることで仮想通貨やNFTを送金してもらいます。

ウォレットアドレスを公開することは問題ありませんが、注意点があります。

  • ウォレットにある残高が誰でもわかる
  • 所有しているNFTがわかる
  • インタネーット上に公開すると消すことができない

ウォレットアドレスを第三者に教えても、先述した秘密鍵へたどり着くことはほぼ不可能と言われています。

プライバシーを優先したい人は無闇にウォレットアドレスの公開は控えましょう。

秘密鍵と公開鍵の違い

仮想通貨を安全に管理するためには秘密鍵が最も重要とお伝えしました。

秘密鍵ウォレットアドレス
他人に知られてはいけない公開してOK

ウォレットアドレス(公開鍵)から秘密鍵を特定して不正に引き出すことはできません。

公開鍵は一般的に秘密鍵から生成され、生成方法は英数字をハッシュ関数を用い作られます。

生成された英数字は安全?

ハッシュ関数は元の文字列を復元することができないという特性があるため、公開鍵から秘密鍵を特定することが不可能なものになります。

その組み合わせはほぼ無限大にあるため同じ鍵が作られることもありません。

ハードウェアウォレットが安全と言われる理由は、秘密鍵と公開鍵をハードウェアウォレット内で生成・管理します。

そのためハードウェアウォレットのセキュリティの高さが重要になります。

仮想通貨ウォレットは何種類?

ウォレットの種類

仮想通貨ウォレットには「コールドウォレット」と「ホットウォレット」の2種類あります。

2つの大きな違いはインターネットに繋がっているかどうか。

種類インターネット接続の有無
コールドウォレットインターネットから遮断された環境
ホットウォレットインターネットに接続

インターネットに繋がっているから危険というわけではありませんが、ネットが遮断されているコールドウォレットの方が安全面では軍配が上がります。

ホットウォレットはインターネットに繋がっているため、仮想通貨の送金や受け取りが瞬時に行えるのがメリットです。

それぞれの違いをみていきましょう。

ネット遮断のコールドウォレット

コールドウォレットはインターネットから完全に遮断された状態で仮想通貨を保管するウォレットです。

インターネットに繋がっていないためセキュリティレベルが一番高い保管方法で最も安心できる保管方法です。

日本の暗号資産交換業者は金融庁から顧客の資産をコールドウォレットで保管するよう義務づけられています。
※出典:https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency/20210407_seidogaiyou.pdf

国内取引所のコインチェック・ビットバンクはコールドウォレットで顧客から預かった資産を分別保管しています。

コールドウォレットにはいくつか種類があります。

  • ペーパーウォレット
  • ハードウェアウォレット

ペーパーウォレットは紙に印刷をして保管する方法です。

ハードウェアウォレットウォレットはUSBタイプやカード型のものがあります。

手頃な価格で個人がハードウェアウォレットを持つことができます。

個人で持つなら見た目にもしっかりこだわりたいところ

ハードウェアウォレットは、インターネットに繋がっていないため、直ぐに仮想通貨を送金したい場合に適していません。

そのため、頻繁に出し入れする用は「取引所・ソフトウェアウォレット」で保管し、長期保有(ガチホ)する仮想通貨はハードウェアウォレットで安全に保管が最適です。

個人で持つハードウェアウォレットおすすめ2選

使い慣れたUSB型やお財布に入れておけるカード型のハードウェアウォレットがあります。

Ledger Nano S PlusとCoolWallet PROは高いセキュリティレベルで秘密鍵を守ります。

セキュリティレベル

  • USB型のLedger Nano S Plusは「CC EAL5+」
  • カード型のCoolWallet PROは「CC EAL6+」

「CC」とはコンピューターセキュリティの国際規格で、EAL1~7までの基準があります。

どちらのハードウェアウォレットも高いセキュリティで秘密鍵をオフラインで保管するため安全性が高い保管方法です。

LedgerとCoolWallet の違い

利便性の高いホットウォレット

ホットウォレットはインターネットに接続されているので、スピーディーに取引を行うことができます。

ホットウォレットは3種類

  1. 取引所ウォレット
  2. ウェブウォレット
  3. ソフトウェアウォレット

それぞれセキュリティ面はしっかりとしたものですが、特徴を把握して使い分けるがおすすめです。

取引所ウォレット

取引所ウォレットはその名の通り、取引所に預けておく方法です。

日本国内の取引所は金融庁から様々な義務が課せられているため、取引所ウォレットの保管でも安心感があります。

取引所に預けておくデメリットは、取引所がハッキングに遭うリスクがある点です。

取引所ウォレットには直ぐに必要となる分だけ置いておき、長期保管はハードウェアウォレットへ送金するといいでしょう。

仮想通貨ウォレットと取引所ウォレットの違いとは?

ウェブウォレット

ウェブウォレットを運営する会社がサーバー管理を行います。

IDやパスワードで仮想通貨を管理するため、多くの仮想通貨を保管するにはリスクが大きいため避けた方が無難です。

ソフトウェアウォレット

メタマスク

仮想通貨を管理する上でメジャーなのはソフトウェアウォレットです。

その中でも利用者の多い「メタマスク」がソフトウェアウォレットではメジャーです。

パソコンではChromeなどのブラウザの拡張機能にインストールして使うことができます。

メタマスクのインストール方法

スマートフォン版をリリースしているソフトウェアウォレットもあり、デスクトップのウォレットと共有することができます。

外出先で利用することも可能ですが、フリーWi-Fiなどの利用はハッキングのリスクが高いので注意が必要です。

仮想通貨ウォレットのリスクやデメリットは?

注意事項

仮想通貨ウォレットにはメリットだけではなく、リスクやデメリットもあります。

ここからはリスクやデメリットを解説するのでしっかり抑えておきましょう。

取引所ウォレットのリスク

取引所に仮想通貨を預けておく最大のリスクは「破綻」です。

2022年11月、世界大手の「FTX」が米連邦破産法11条(チャプター11)の申請を行いました。

チャプター11は日本でいう民事再生法です。

取引所が潰れると、ハッカーに狙われ仮想通貨取引所で管理している秘密鍵の流出が考えられます。

FTXも例外ではなく、破産申請後にイーサリアム(ETH)が不正流出した可能性が高まっています。

その点、日本の取引所は顧客資産を分別保管しているのでハッキング被害に遭ったとしても自分の資産が不正流出する可能性が低いと言えます。

ハードウェアウォレットのリスク

ハードウェアウォレットはハッキング被害に遭うリスクは格段に低くなりますが、秘密鍵を管理する手間が生じます。

第三者に教えていけない2点

  • リカバリーフレーズの管理
  • 秘密鍵の管理

リカバリーフレーズ秘密鍵第三者に教えてしまうと、ハードウェアウォレットに保管している全てが盗まれてしまうので十分に注意してください。

また、リカバリーフレーズの管理や秘密鍵の管理を紙やプレートに印字して保管することもおすすめされていますが紛失しないように気をつけましょう。

紛失すると、復元・仮想通貨の移動が出来なくなるので注意が必要です。

まとめ

仮想通貨ウォレットの種類、取引所ウォレットの仕組み、コールドウォレットとホットウォレットの違いやおすすめのハードウェアウォレットについても解説してきました。

  • 仮想通貨ウォレットとは?
  • 仮想通貨ウォレットの種類
    • 仮想通貨ウォレットの特徴
  • おすすめのハードウェアウォレット
    • Ledger
    • CoolWallet

取引所やソフトウェアウォレットは頻繁に出し入れする用の仮想通貨を保管しておき、長期保有の仮想通貨やNFTはハードウェアウォレットで保管するのがおすすめです。

取引所もセキュリティについて万全の体制を整えていますが、安全性を高めるために分散して保管することでリスクを最小限に抑えることができます。

気軽に作れるのは取引所ウォレットなので、どんなものか試しに使ってみるのもおすすめですよ。

注意事項

この記事は情報提供が目的であり、特定のやり方や知識を推奨するものではありません。
記事内容には細心の注意を払っていますが、正確性や完全性、有用性を保証するものではありません。
情報を利用した結果による損害に対して、著者は責任を負いかねます。
投資に関するご判断は、ご自身の責任に基づいて行っていただけますようお願い申し上げます。

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