- レンディングの仕組みと特徴がわかる
- 高利回りと運用の手軽さなど、メリットがわかる
- セキュリティリスクや価格変動など、デメリットがわかる
仮想通貨のレンディングで、あなたの眠っているビットコインが働いてくれたら嬉しいですよね!
レンディングは、仮想通貨に投資している人にとって効率を高めてくれるサービスです。
銀行の普通預金金利とは一線を画す利率で提供されています。
この記事では仮想通貨のレンディングについて、シミュレーションを交えながら詳しく解説していきます。
仮想通貨のレンディングとは?
仮想通貨のレンディングとは、持っている仮想通貨を第三者に貸し出すことで利息を貰うサービスのことをいいます。
これは従来の銀行預金や貸し付けの仕組みを、ブロックチェーン技術を使い仮想通貨の世界に応用したものです。
投資家は自分が持っている仮想通貨を貸し出すことで、定期的な利息収入を得る事が出来ます。
レンディングサービスを使うことで、仮想通貨の値上がりを待つだけでなく、保有している間のメリットを最大限活かすことができ、注目されています。
レンディングの特徴をわかりやすく説明します
仮想通貨のレンディングの最大の特徴は、高い利回りと柔軟性です。
銀行預金と比べて、はるかに高い利率で設定されています。
UFJ銀行普通預金 | 仮想通貨レンディング | |
---|---|---|
金利 | 0.02% | 最大12% |
最大で年利10%~12%のレンディングサービスもあります。
また、貸出期間も短期から長期まで選択できることが多く、運用目的に応じて貸し出す期間を柔軟に決めることができます。
レンディングサービスに貸し出した仮想通貨の運用報告をしているところあり、透明性が高いのが特徴です。
レンディングの仕組みとは?
仮想通貨のレンディングは、主に中央集権型と分散型の2つの方式で行われます。
もう少しわかりやすく見て行きましょう。
- 中央集権型:取引所やレンディングサービス会社
- 分散型:DeFiなどスマートコントラクトで管理し自動運転
中央集権型は、取引所やレンディングサービスが直接運用する場合や、仲介役となり貸し出された通貨をさらに貸し出して運用することもあります。
分散型(DeFi)は、スマートコントラクトを使用して、仲介者なしに直接取引が行われます。
どちらの場合も、貸し手は自身の仮想通貨をプラットフォームに預け、借り手がそれを借り入れて利用します。
利息は通常、貸し出した仮想通貨と同じ種類で支払われますが、DeFiは独自通貨で受け取る場合もあります。
レンディングを始めるのに必要な知識と準備
レンディングを始めるのに必要な準備は以下の通り。
- 仮想通貨取引所の口座開設
- 貸し出すレンディングサービスを決める
- 貸し出す仮想通貨の利率を確認
- 貸し出す仮想通貨を購入
- 仮想通貨を送金
取引所のレンディングを使う場合は、コインチェック、ビットバンク、GMOコインなど、国内の取引所を開設しましょう。
より、利率の良いレンディングサービスに貸し出す場合以下の点を重点的にチェックしましょう。
- セキュリティ対策を行っているか
- 貸出期間は複数選択できるか
- 途中解約可能か
長期間預けることで複利効果の恩恵を受けられるので、貸し出す銘柄は長期保有を目的とした銘柄にすると一時的に価格が下落したとしてもそれほど気にならないでしょう。
レンディングのメリットとは
仮想通貨のレンディングは、複数のメリットがあります。
- 安定した収入源の確保
- 貸し出すだけの手軽
- 初心者でも参入しやすい
仮想通貨へ投資している人にとっては、単なる価格上昇の期待だけでなく保有期間も効率的に資産を増やす方法として注目を集めています。
安定したインカムゲイン
仮想通貨レンディングの最大のメリットは、安定したインカムゲイン(収入)です。
- インカムゲインとは
-
インカムゲインとは、所有している資産から定期的に得られる収入のこと言います。
仮想通貨のレンディングもインカムゲインの1つです。
定期的に利息を受け取るので、レンディングは仮想通貨におけるインカムゲインとなります。
重要なポイント:
- 元本(最初に投資した数量)を維持し得られる収入
- 労働を伴わず、得られる収入
受け取る利息は、貸し出した仮想通貨と同じ銘柄で支払われます。
複利効果が力を発揮するため、長期的に大きな収益につながる可能性があります。
運用方法と言ってもほぼ放置
仮想通貨レンディングのメリットとしては、運用が楽ということでしょう。
一度レンディングを開始すれば、あとは自動的に利息が付与されていき、受け取った利息と元本を含めて利率計算されていきます。
預けたあとは取引の必要がありません。
定期的な利息の確認や、期間満了後に再び貸し出すか判断は必要ですが、それ以外の管理は最小限で済みます。
投資初心者でも気軽に始められる
仮想通貨レンディングは、投資初心者でも比較的気軽に始められる運用方法です。
レンディングは複雑な取引戦略や市場分析のスキルは必要なく、基本的な仮想通貨の知識があれば始めることができます。
また、少額から始められるレンディングも多く、まずはどんな仕組みで増えて行くのかを体験してみるのもいいでしょう。
レンディングのデメリット
仮想通貨レンディングには初心者でも気軽に始められ、ほったらかしでいいというメリットの反面、デメリットも存在します。
- 募集が終わっている
- 貸出先の信用リスク
- 価格変動のリスク
- 途中解約のリスク
ビットコインを含む仮想通貨のレンディングを考えているなら、始める前にデメリットも十分に理解しておくと安心して貸し出すことができます。
レンディングできる銘柄の募集が終わっている
常に自分が貸し出したい銘柄を受け付けているわけではないという点です。
人気の高いビットコインやイーサリアムなどの主要銘柄は、募集枠が早々に埋ることも珍しくありません。
仮想通貨に投資している人は、ビットコインをメインに投資している人が多いので募集枠が直ぐに埋まりやすいです。
取引所のレンディングは募集終了になっていても、レンディングを専門に行っているところであればビットコイン・イーサリアムも受け付けていることが多いです。
なぜなら、レンディング専門業者のため、より多くの投資家の人に貸し出してもらうことで運用が効率的になるからです。
仮想通貨の購入前に、取引所のレンディングを使うのか、レンディング専門のところに貸し出すかを決めてから取引を開始しましょう。
借りている側の破綻リスク
仮想通貨レンディングにおいて、一番心配なのはカウンターパーティリスクです。
- カウンターパーティリスクとは
-
カウンターパーティリスクとは、取引相手の信用リスクのことを言います。
このリスクは、レンディングプラットフォームやその先の借り手が約束を履行できなくなる可能性を指します。
例えば、ビットコインやその他の仮想通貨を貸し出した場合、借り手側が返済不能に陥るリスクがあります。
また、レンディングサービスの会社自体が経営破綻やハッキング被害に遭うことで、投資家(貸し手)の資産が失われる可能性があるということです。
分散型金融(DeFi)も同様で、スマートコントラクトの脆弱性が新たなリスク要因となります。
DeFiはハッキングされることで破綻のリスクがあるということは知っておきましょう。
価格変動によるリスク
仮想通貨の激しい価格変動は、レンディングにおいても大きなリスク要因となります。
例えば、ビットコインなどの価格が急落したとき、レンディングで得られる利息が価格下落分を相殺できない可能性もあります。
期間を1年間でビットコインをレンディングに出したとしましょう。
貸し出してから半年後にビットコインの価格が上昇し、満期時は貸し出したときと同じ価格だったとしましょう。
ビットコインの価格が上昇した際に得られたはずの利益を逃してしまうわけです。
言うならば、「機会損失」のリスクです。
とは言え、1年間の運用で利率分のビットコインは増えているわけですから長期保有が目的であればあまり気にする必要もないでしょう。
「途中解約出来ない」又は「手数料がかかる」
レンディングの多くのサービスでは、一度開始したレンディングを途中で解約することが困難であったり、手数料が発生する場合があります。
これは、レンディングサービスが安定した資金供給を確保するためのものですが、貸し出す側にとっては柔軟性が大きく制限されます。
例えば、緊急で現金が必要になったとしても、レンディング期間が満了するまで待たなければならないケースがあります。
また、早期解約を許可しているところでも、解約手数料が発生したり、受け取れるはずだった利息が減額されるなどデメリットが生じることもあります。
レンディングサービスの比較
ビットレンディング(Bitlending)
ビットレンディング公式サイト
https://bitlending.jp/
ビットレンディングは取引所ではなく、レンディングサービスを専門に行っています。
- 高金利: 年利最大10%で、他の取引所と比べて高い利率を提供しています。
- 迅速な返還: 貸し出した資産は、請求から7営業日以内に返還されるため、投資家側は柔軟に資金を作ることができます。
- セキュリティ対策: 多要素認証や複合的なセキュリティシステムを導入し、資産の安全を確保しています。また、信頼性の高いカストディアンと連携しているため、運用中の資産が守られます。
PBR LENDING
PBR LENDINGは、レンディング専門業者で、高利回りと安全性を両立したレンディングサービス。
PBR LENDING公式サイト
https://app.portobelloroad.co.jp/lp_lending/
- 業界最高水準の利回り: 年利最大12%、他のレンディングを比較しても高い水準の利回りを提供。
- 銘柄対応: 主要銘柄はもちろん、ADAやステーブルコインにも対応していて選択肢が広い。
- 高い流動性: 返還期間は業界最短の7日間で、資産の柔軟な運用が可能。
Coincheck貸暗号資産サービス
Coincheck貸暗号資産サービスは、コインチェックで取り扱っている全ての銘柄に対応しています。
コインチェック公式サイト
https://coincheck.com/ja/
- 幅広い銘柄:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ネムなどコインチェックで購入できる全ての銘柄を貸し出せる。
- 簡単に使える:コインチェックのアカウントがあれば直ぐにレンディング開始できます。
- 最大年率5.0%:送金の手間がなく、追加の手続きなし。リスクを極力限減らし、最大5%の高い利率を提供。
\ 口座連携の自動積み立て/
ビットバンクの「暗号資産を貸して増やす」
「暗号資産を貸して増やす」はビットバンクのレンディングサービスで、口座を持っているユーザーなら気軽に始められます。
ビットバンク公式サイト
https://bitbank.cc/
- 最大年率5%の高利率:最大5%の年率で効率的に運用できる。
- 全取扱通貨対応: ビットバンクで扱う全ての暗号資産に対応しており、アルトコインが豊富なため貸し出せる選択肢が広い。。
- かんたんに利用できる:ビットバンクアカウントがあれば、追加手続きなくすぐに始められます。
\ アルトコインが豊富な取引所 /
GMOコインの「貸暗号資産ベーシック」
GMOコインの貸暗号資産ベーシックは、最大で10%の年利、さらに高利回りを求める方には、最大15%のプレミアムプランも用意されています。
GMOコイン公式サイトhttps://coin.z.com/jp/
- プレミアムで年率15%:ベーシックは最大10%、プレミアムは最大15%と高い利回りを提供。
- 柔軟な貸出期間:1ヶ月から3ヶ月まで選択可能。
- 自動再貸出機能:償還時に自動で再貸出され、継続的な運用がかんたん。
\ 送金手数料無料/
レンディングを始める前に知っておきたい選び方
仮想通貨レンディングを始める前に、どこに貸し出すのかを何の基準で決めればいいのか。
選択基準を詳しく見て行きましょう。
- セキュリティ対策
- レンディング期間と年利
- 対応している仮想通貨の種類
ビットコインなどの主要な仮想通貨から始めるのが一般的ですが、各取引所やレンディングサービスによって優遇されている銘柄が違ったりします。
それぞれの選択基準について詳しく見ていきましょう。
仮想通貨のレンディングは「セキュリティ対策」が重要
仮想通貨レンディングを選ぶ際、最も重視すべき点はセキュリティ対策にどれくらい力を入れているかです。
セキュリティレベルは、貸し出す側の資産を守るという意味でとても重要です。
- コールドウォレットでの資産保管
- マルチシグ承認
- 定期的なセキュリティ監査
- 2段階認証
どのようなセキュリティ対策を実施しているか確認しましょう。
過去のセキュリティ事故の有無や、評判、貸し出された通貨の運用報告などしているところはより安心ですね。
貸出期間が長いほどお得?レンディング期間と利回りの秘密
仮想通貨レンディングでは、一般的に貸出期間が長いほど高い利回りが提供されます。
これは、長期間の資金提供に対する報酬と、プラットフォームの安定性向上への貢献に対する対価です。
また、貸し出す側にとっても長期運用の方が複利効果もたかまり最大限活かすことができます。
単利の場合
- 1年後:1.05 BTC
- 2年後:1.10 BTC
- 3年後:1.15 BTC
複利の場合
- 1年後:1.05 BTC
- 2年後:1.1025 BTC
- 3年後:1.157625 BTC
長期になればなるほど、複利運用(APY)の方が効率よく資産を増やせていますね。
貸出期間が複数選べる、単利(APR)または複利(APY)どちらで運用されるのかを確認しましょう。
対応銘柄または金利で選ぶ
レンディングサービスを選ぶとき、対応している仮想通貨の銘柄と金利を必ずチェックしましょう。
多くのレンディングサービスではビットコインやイーサリアムなどの主要な仮想通貨に対応しています。
主要銘柄以外のアルトコインやステーブルコインにどれほど幅広く貸し出すことができるかは投資の選択肢の幅が広がります。
また、同じ銘柄でもレンディングサービスによって金利が違います。
金利の変動頻度や計算方法、支払いスケジュールなども確認して選びましょう。
レンディングの利率とシュミレーション
仮想通貨レンディングの魅力の一つは、従来の銀行預金と比較して高い利率で提供されています。
ビットコインやアルトコインのレンディングは、年利(APY)が1%から12%ほどで提供されています。
ここからは、具体的なシミュレーションでレンディングの利益計算してみましょう。
利回りシミュレーション
1BTCを3年間貸し出した場合の3年間のシミュレーションをみていきましょう。
計算条件
- BTC価格は1,000万円の固定
- 年利8%
- 複利計算
経過年数 | 数量 | 年利(APY) | 12ヶ月目数量 | 12ヶ月時円換算 |
---|---|---|---|---|
1年目 | 1BTC | 8% | 1.0800BTC | 1,080万円 |
2年目 | 1.0800BTC | 8% | 1.1664BTC | 1,166万円 |
3年目 | 1.1664BTC | 8% | 1.2597BTC | 1,259万円 |
レンディングによる安定した不労所得が得られるのがわかります。
単利計算だと、2年目のスタート時も1BTCですが、複利運用であれば1年間で得たBTCを含めて利率が適用されます。
このシミュレーションでは1BTC=1,000万円と固定になっていますが、ビットコインの過去のチャートからわかるように上昇を重ねてきています。
ビットコイン価格が上昇することによって、「インカムゲイン+キャピタルゲイン」の両方が実現できます。
まとめ
仮想通貨のレンディングのメリット・デメリットについてシミュレーションも合せて解説してきました。
レンディングはビットコインやイーサリアムなど仮想通貨を効率的に運用する方法なのがおわかりいただけたと思います。
- レンディングは仮想通貨を貸し出して利息を得るサービス
- 年利は最大12%程度で、銀行預金の約500倍
- 運用は簡単で、初心者でも始めやすい
- セキュリティ対策が充実したサービスを選ぶ
- 長期運用で複利効果を最大化できる
- 価格変動リスクや貸出先の信用リスクに注意が必要
仮想通貨レンディングは、単なる価格変動による取引とは全く違い、貸し手は何もすることなく利息を得られる仕組みです。
ビットコインやイーサリアムなどの主要通貨から始め、その後はステーブルコインを貸し出して円安のリスクヘッジへ広げていくのもおすすめです。