- NEAR Protocolの特徴とイーサリアムとの違い
- NEARの将来性と大規模な資金調達の状況
- NEARのステーキングによる高利回り
- NEARの購入方法と国内取引所の利用手順
イーサリアムの高い手数料と遅い処理速度を解決すべく登場したNEAR Protocol。
さらに、大規模な資金調達の状況や高利回りのステーキング、国内からの購入経路など、次世代のブロックチェーンプロジェクトとして注目を集めるNEARの可能性を1つずつ見て行きましょう。
NEARとはどんなブロックチェーン?
NEAR Protocol公式サイト公式
https://near.org/
NEARの概要
- プロジェクト名:NEAR Protocol
- 共同創業者:lllia polosukhin Alexander Skidanov
- トークンティッカー:NEAR
- コンセンサスアルゴリズム:TPoS(Thresholded Proof of Stake)
- 時価総額4761億円 (ランキング24位)
※2022/06/10現在
NEAR Protocolは、イーサリアム(ETH)と同じスマートコントラクトプラットフォームです。
スマートコントラクトを簡単に説明すると、ブロックチェーンの技術を使って、管理者なしで自動で取引を実現させるツールです。
もしみなさんがコーラが飲みたいと思ったら、コンビニに行って店員にお金を払って買いますよね。
レジに持って行って値段を伝えられて支払いを済ませますよね?
もっと早く簡単に買いたいときは、近くの自動販売機で買った方が便利です。
この自動販売機は事前に設定された金額を入れると購入できる仕組みが設定されています。
この設定が仮想通貨でいう、スマートコントラクトを搭載したアプリのことです。
スマートコントラクトについてはイーサリアム(ETH)の記事で詳しく解説しています
仮想通貨を購入する際、管理者のいる取引所で購入するのが一般的です。
これはまさに革命です。
イーサリアム(ETH)はDeFiブームを生み、イーサリアム上で取引したいユーザーが殺到しているため手数料の高騰が続き、処理速度が遅くなりました。
よく言われる「スケーラビリティ問題」です。
これらの問題の解決を目指すのがNEAR Protocolです。
特徴は3つ
- 開発者が簡単に利用できる環境
- ユーザーがとにかく使いやすいアプリを目指す
- 処理速度が速い
1つずつ説明していきます。
①開発者が開発しやすい環境
NEARはWASM・Rust・Typescriptのようなスマホアプリを開発するときに使う今の主流のプログラミング言語で開発可能です。
イーサリアムはSolidityという言語で開発されていて、難易度は高く多くの人が扱えないため開発者の人口も少めです。
その点WASM・Rust・TypescriptはSolidityほど難しくないため、言語を扱える人も多いです。
参入のしやすさが開発者を引き付ける要因となっています。
②ユーザーがとにかく使いやすいアプリを目指す
現時点で色々なチェーンで沢山のアプリやウォレットが提供されています。
わかりやすく作っているインターフェースも、仮想通貨を触ったことが無い人からすると難しく感じがちです。
NEARはブロックチェーン上のアプリやウォレットを使ったことのない人でも、すぐに使えるようなユーザー目線の開発を行なっています。
③処理速度が速い
NEARはイーサリアム(ETH)よりも処理速度が優れています。
各チェーンの処理速度
各チェーン名 | 1秒間に処理できる件数 |
---|---|
ビットコイン(BTC) | 7件 |
イーサリアム(ETH) | 15件 |
NEAR Protocol | 3,200件 |
アバランチ(AVAX) | 4,500件 |
Solana(SOL) | 50,000件 |
これを見るとSolana(SOL)はNEARよりも高速に処理されています。
しかし、NEARは最終的にはSolana(SOL)の倍である100,000件の速度まで向上させる計画なので、将来的に期待できます。
NEARは日本では買えない?
2022年6月11日時点でNEARを扱っている国内取引所はありません。
NEARの購入方法
直ぐに海外取引所へ送金するので国内取引所はどこで購入しても問題ありません。
仮想通貨取引が初めての人は、操作方法がわかりやすい取引所がおすすめです。
NEARのステーキングについて
NEARを購入した後、買った値段からの値上がりを待つのが一般的です。
しかし、ただ待っているだけでは眠らせてしまってるのと同じで勿体ない。
みなさんは給料を貯金したいとき、まず銀行に預けると思います。
預ける理由は、家に置いておくよりも安全ということもあると思います。
更に定期預金にするとしたら、普通預金より高い利息が欲しいと考えると思います。
ステーキングの利息計算方法は2種類あります。
- APR(単利)
- APY(複利)
取引所やDeFiは、この2つのどちらかで表記されています。
コチラでAPR・APYについて詳しく解説しています。
利用されているプロジェクト
NEARは公式ページを見るとすでに140種類以上のプロジェクトが稼働し、約55個のアプリがリリースされています。
NEAR Protocol公式サイト公式
https://near.org/
その中で主要なものを紹介します。
Aurora
Aurora公式サイト
https://aurora.dev/
AuroraはNEAR上でEVM対応するレイヤー2のチェーンです。
EVMとはイーサリアム上で開発するための環境のことで、レイヤー2とはNEARの技術をその上の層で処理することです。
もっと簡単に説明すると、NEARチェーン上にイーサリアムの開発環境を持ってきたということです。
EVM互換ということでNEARチェーンよりも参入しやすいことや、ガス代がイーサリアムより安いことからAuroraチェーン上でDEXやレンディングプロトコルなどがすでに稼働しています。
※DEXとは分散型取引所のことで、管理者が不在でスマートコントラクトによって自動的に売買などができるアプリのこと
Rainbow Bridge
Rainbow Bridge公式サイト
https://rainbowbridge.app/transfer
イーサリアムチェーン上にある$USDCをNEAR上に移したい場合、基本的には移すことができません。
これはNEARに限ったことではなく、各ブロックチェーンはトークン規格違うため移動が出来ません。
では、どうすれば資金を移動させられるのか。
答えはブリッジを使えば可能です。
ブリッジとは異なるチェーン同士で資産(トークンやNFTなど)を移動させるための機能であり、昨今のDeFiエコシステムの形成には欠かせないものです。
Rainbow BridgeはイーサリアムとNEARとAuroraのブリッジ機能を果たしており、アプリケーション同士の連携やSolana(SOL)やBSC(BNB)とのブリッジ機能も開発されています。
※$USDCとは、米ドルと同じ価値を持つように設定されたステーブルコインで、アメリカの金融大手企業であるThe Goldman Sachs社が担保となる米ドルを保有しているので、信頼性が高いとされている
※Solana(SOL)とは、処理速度の速さを売りにして2021年より登場したスマートコントラクトプラットフォームのこと。ネイティブトークンであるSOLは現在時価総額第9位(2022.6.10現在)
※BSCとは、BINANCE社が開発したバイナンススマートチェーンのこと。ネイティブトークンであるBNBは現在時価総額第5位(2022.6.10現在)
NEARの将来性
$NEARの将来性ですが、パブリックチェーンが伸びていくには、とにかく資金が必要になります。
つまり、多額の資金調達が行われているかどうかが1つの判断材料になります。
大きく値上がりするチェーンは値上がり前に100億単位の資金調達が行われていることが非常に多いです。
例えば2021年に爆上げしたSolanaは大きな資金調達を行っていました。
Solana(SOL)→2021年6月9日 343億円の資金調達
こちらは$SOLの週足になります。
6月9日の終値が1SOL42ドルなので、ここで購入してガチホしていたら、ATH(オールタイムハイ:過去最高値)で6倍以上です。
NEARの資金調達状況は?
NEARは2022年に入り、1月13日に170億円をthree arrows capital主導でa16zなどから調達と発表されました。
そして2022年4月7日には新たに433億円をTiger Global主導でFTX Venturesなどから調達と発表され、今年だけで合計600億円以上を集めています。
2021年末からビットコインの値下がりに釣られ仮想通貨全体が下げに転じています。
更に2022年5月にはUST.LUNA問題で仮想通貨市場の下落が加速しました。
UST・LUNAショックはコチラ
$NEARも他の通貨に漏れず今すぐ上がることは難しいと予想しています。
その理由として、下落相場に入る前まで順調に値を上げていた事もあります。
そして直近でも資金調達をしっかりしており、相場環境に左右されず開発に取り組んでいると予想できるからです。
下落相場は仕込みの時期と割り切り、余剰資金で少しずつ$NEARを積み上げていくのもいいでしょう。
資金調達ということではPolygon(MATIC)も2022年2月7日に510億円をSoftBankなどから調達しています。
※Polygon(MATIC)とは、イーサリアムのガス代高騰や処理速度の低下などのステーリング(拡張性)問題を解決するために開発された、サイドチェーンとL2を掛け合わせた独自チェーンのこと
NEAR Plotocolの将来性は、NEARの強みである技術面での開発が進み、イーサリアムの問題点である処理速度やガス代の高騰を補えるエコシステムを整えたとすれば、さらき時価総額を大きくあげてくるでしょう。
しかしながら、チェーンとしてはまだまだ初期段階にあたり、イーサリアムと比べてDeFiの分野はこれからと言えます。
2021年10月25日に900億円以上のファンドを設立し、主にDeFi分野への投資を表明しています。
この投資が身を結んだとすればNEAR Plotocolはイーサリアムのような地位を確立するかもしれません。
資金調達を調べるサイトはある?
仮想通貨プロジェクトの資金調達について調べるには、こちらのサイトが便利です。
crunchbase公式サイト
https://www.crunchbase.com
まとめ
NEAR Plotocolについて解説してきました。
- NEARはどんなブロックチェーンなのか
- 利用者にどんなメリットがあるのか
- NEARは日本で買える?
- NEARのステーキングについて
- NEARの将来性について
NEARは資金調達も定期的に行われていて、開発をしっかりしている印象です。
処理速度はSolana(SOL)に現状は負けていますが、今後の開発次第で大きく上回る可能性があります。
それにより、世界的に利用するユーザーが増える事も予想されます。
NEARの今後に更に注目していきましょう。